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日清とサンヨーが激突「生麺特許戦争」の行方

東洋水産の袋麺「マルちゃん正麺」の快進撃が続いている。10月4日、2011年11月の発売から2年を待たずに販売累計5億食を達成した。

即席麺の主役は長らくカップ麺だった。1971年に日清食品がカップヌードルを発売し、その13年後の84年、カップ麺の生産高は袋麺を逆転。袋麺は86年の1610億円でピークアウトし、10年度は1130億円。同じ年のカップ麺は袋麺の3倍の3367億円に及ぶ。

 その業界構造を一変させ、袋麺復活の起爆剤となったのが「マルちゃん正麺」。13年度の袋麺生産高は99年当時に近い1290億円への復活が予想されている(以上数値は日刊経済通信社調べ)。

 即席麺全体では、カップ麺で業界シェア4割を握る日清がガリバーだが、袋麺に限れば、最後発だったサンヨー食品が約40年間にわたってトップシェアを維持してきた。だが、東洋水産の猛追で首位陥落はほぼ確実だ。

 生麺に近い食感のノンフライ縮れ麺「マルちゃん正麺」の後を追い、大手各社も相次いで生麺タイプの袋麺を投入。日清は12年8月にノンフライストレート麺の「ラ王」、サンヨーは12年9月にフライストレート麺の「麺の力」を投入している。AP1 714

 そんな中で日清が特許侵害でサンヨーを訴えたのは、12年12月のこと。日清はサンヨーのストレート麺使用即席麺11商品の製造・販売の差し止めと、2億6652万円の損害賠償を求めた。

 両社とも係争中であることを理由に取材を拒否しているが、公表資料などを基に経過をトレースすると以下のようになる。

 日清は09年2月にストレート麺の特許を出願。同年10月に特許を取得し、2カ月後の12月に特許掲載公報が公開された。タイトリスト 714特許出願前の08年9月発売の「どん兵衛ぴんそば」から、この技術をカップ麺で相次いで採用し、12年8月にはカップ麺から袋麺へリニューアルした「ラ王」にも採用した。

 一方のサンヨーもストレート麺の特許を11年2月に出願。同年11月に特許を取得し、12年1月に特許掲載公報が公開されている。製品への採用は11年5月のカップ焼きそばが最初だ。

 訴訟申し立て直後、日清は記者の取材に対し「11年7月から12年8月までの間に8回交渉したが解決に至らなかった」とコメントしている。ストレート麺のカップ焼きそばを見て、日清はサンヨーに抗議。交渉途中で公開されたサンヨーの特許掲載公報を見て証拠を確保できたと考え、提訴を決めた可能性が高い。

 この裁判における争点は大きく分けて2点ある。一つが訴訟対象物は何なのか、もう一つが、サンヨーは日清のストレート麺特許を侵害しているかだ。

 まず訴訟対象物は何なのか、という点。「生麺を油で揚げたり乾燥させたりしたものが即席麺の最終製品。日清の特許は生麺という中間品に関するものであり、最終製品の発明ではない、ゆえに製造販売の差し止めという申し立ては成り立たない」というのがサンヨーの主張だ。

 一方の日清は「中間品は最終製品に含まれるから、発明の実施行為に当たる」と主張してきた。ところが、13年10月になって、日清は訴訟対象物をサンヨーの主張どおりに最終製品から中間品に切り替えている。この点では、サンヨーの主張が勝利を収めた格好だ。

■ 製法は異なっている

 そのため残された争点は、サンヨーが日清のストレート麺特許を侵害しているのか、という点になる。この争いは非常に複雑だ。

 両社のストレート麺とも、ベルトコンベヤー上にらせんを描きながら麺を積み上げることによって、湯戻し時に麺がまっすぐになるようにしている。ベルトコンベヤーの上に切り出された生麺の形状は素人目にはどちらも同じに見える。サンヨーは「らせんの形状が異なっており、日清とはまったくの別物」と主張するが、その差は微妙だ。

 しかし、ここでサンヨーが持ち出したのが、「PBP(プロダクト・バイ・プロセス)クレーム」というもの。これは、製造方法の記載を付属した特許のことで、主に医薬品分野で使われる出願方法だ。「医薬品は、成分の化学式が同じでも作り方が違うと効能も異なる場合がある」(特許に詳しい上山浩弁護士・弁理士)からだ。

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